夏のバレエリサイタル
夏のバレエリサイタル
フジタバレエ公演から3週間が過ぎて季節は新秋の候となりました。コロナ禍の中での公演でしたので、会場のシティプラザとの約束事が多く終演後の3週間の間は一日千秋の思いで、お客様、生徒さん、御家族の方々のご健康をお祈りしていた長い時間の日々でした。おかげさまで無事にやっと幕がおりました。
9月になりましてもなお厳しい残暑が続いておりますが、皆様方にはお変わりございませんでしょうか。
去る8月22日のフジタバレエ研究所リサイタルにおきましては、あたたかい励ましのお言葉や、過分なお祝いまで頂戴しまして、厚くお礼申し上げます。
今回はコロナ禍の中での公演となり、皆様におかれましてはご出欠の判断をお悩みさせてしまい、ご心配だったことと拝察致します。
ところで、今回の公演に先立ち東京オリンピックが開催されました。試合後のインタビューを受ける選手の殆ど全員が「(オリンピックを)開催して頂いて本当に有り難かったです」と発言していました。
その言葉に後押しされた訳ではありませんが、バレエの主宰者として、この一年間マスクを付けて「リーズの結婚」のお稽古を夢中で、そして一所懸命に踊っている生徒さんに「中止になりました」とか「延期になります」とは、とても伝えることができず、半ば強引ではありましたが、何か起きれば全ての責任をとる覚悟をもって、予定通り開催する決断を致しました。
幕が上がり客席の方々からの笑顔と大きな拍手により、舞台上の生徒たちとゲストダンサーは元気を頂き、舞台裏の大道具さんや照明さん方は、各々の持ち場で生き生きと動かれました。やはりライブの舞台芸術はいいなと、私は舞台袖から幸せに浸りつつ感動致しました。そして「リーズの結婚」で描かれている母と娘の愛情、父と息子の優しさ、人と人との絆が、リボンを通して結ばれ、無事に幕を下ろすことができ、心から感謝申し上げます。
間もなく時候は秋へと移りますが、まだまだ暑い日が続きそうです。くれぐれもご自愛くださいませ。
フジタバレエ研究所
主宰 藤田美知子